カクレミノの実
_ 2024.11.01 _
こんにちは、東北造園です。
カ ク レ ミ ノ の 実 がなっています。
カクレミノの実、写真はまだ緑ですが熟すと黒紫色になります。
カクレミノとは?
ウコギ科カクレミノ属の常緑小高木で、日本をはじめとする東アジア原産です。
アオキやヤツデと並んで日陰に強い木です。庭の日の当たりにくい場所や、狭い場所などでも育てることができ、育てる手間もさほどかからないので使い勝手の良い樹木です。公園にもよく使われます。
カクレミノ、なんといっても名前がおもしろい!
なぜこの名が付いたかというと、説が2つありまして、
①葉の先が3つに分かれた形が、天狗が持っている隠れ蓑に似ていることからこの名が付けられた
②常緑で葉を多く茂らせるため、家の目隠しとして植えられることから名が付いた
単なる蓑ではなく、隠れ蓑になったところが粋ですね。
カクレミノの葉は、先が3つに分かれた3裂のものをイメージしますが、幼木は3裂、成木になるにつれて不分裂葉が混ざっていきます。
いろいろな形の葉が混じっています。
ヒイラギなども、葉の形が変化していきますが、カクレミノも同じ性質があります。
開 花 時 期
7~8月
咲き始めた花
黄緑色の小さな花がたくさん咲きます。
実
10~11月
直径1㎝程の実ができて、10~11月にかけて黒く熟します。ヒヨドリ、メジロ、ムクドリなどがまれにやってきて食べます。
今年は9月に雨が多かったせいか熟す前に実が大量に落ちてしまいました。。。
剪 定 時 期
6~7月
カクレミノは枝を良く出し、やや直立気味に成長していきます。樹形が整いやすい樹木です。スペースに余裕があり、自然樹形を楽しみたい場合には枝を切る必要がほとんどありません。
スペースが限られていて、コンパクトに育てたい場合は、大きさをキープするために数年に一度枝を切り詰めます。芽を出す力が強く、切ったらすぐ下から新たな芽が出てくるので、切る場所に神経質にならなくて大丈夫です。
建物の北側に緑が欲しい。目隠しになる木はないかしら??
という場合に最適な、日陰に強く、葉が良く茂るカクレミノ!いかがでしょうか。
枝 道
天狗の隠れ蓑が出てくる昔話『ひこいちばなし』
主人公は、彦一です。
幼いころから頭がよかった彦一。大人になると、大の付くほどの酒好きに。
毎日たらふくお酒を飲む夢をかなえるため、かまどで使う火吹き竹をもって天狗がでるという丘に出かけました。
もちろん、目当ては天狗の宝物である隠れ蓑。
丘に着くと、火吹き竹を望遠鏡のようにのぞいて「やあ、こいつはええ眺めだ。大阪や東京が手に取るように見える。見えるぞ。」
すると天狗が
「彦一、彦一!覗いているのはかまどの下の火を吹き起こす、ただの火吹き竹じゃろうが」
声はしますが、姿は見えません。天狗が近くにいるのです。
天狗がのぞかせてほしいというと彦一は
「大切なものだから、もって逃げられたら困る」というと、
「その間、わしの宝物の隠れ蓑を預けておこう」
彦一は、火吹き竹を天狗に渡すと、預かった隠れ蓑を着て逃げました。
隠れ蓑を着て、居酒屋へ行き他の客の酒をたらふく飲みました。
次の朝、「今日もただ酒を飲みに行こう!」と飛び起きた彦一でしたが、大切にしまっておいた隠れ蓑がない。
奥さんに蓑のことを聞くと、汚い蓑ならかまどで燃やしたというではありませんか。
かまどにはすっかり燃えつきた蓑。灰をかき集めてみると、灰のついた手が見えなくなっています。
灰を付けて店へ行ってみますが、灰を塗っていない目が見えてしまい、「化け物めー!」と水をかけられてしまいました。彦一の体の灰が落ちて、ばれてしまい裸のまま逃げ帰った。
というようなお話です。
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